外食で食中毒になったときの手順

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 先日、弁護士4名(当事務所の3名と別の事務所の1名)で飲んでいて、4名揃って食中毒になりました。私は普段からお腹を壊すことはありますが、集団での食中毒は初めての体験でした。

 食事をした翌日は比較的元気だったのですが、翌々日に1名が欠勤。その夕方に私が早退。3日目はもう1人が欠勤。そこでさすがにおかしいと思い、別の事務所の弁護士にメールをして様子を聞きました。すると、その弁護士もやはり食中毒で苦しんでいるとのこと。それで、原因店舗が確定できました。

 外食をしていて食中毒になった場合、とるべき行動は以下のとおりです。

・病院に行って検査をする(食中毒の疑いがあることを伝える)
・菌が検出されたら、保健所に連絡をする

 その後、保健所が当該店舗に立ち入り検査をして、同じ菌が検出されれば、原因が特定されます。その段階で、通常は店から客に対し飲食費が返金され、さらに状況に応じて休業損害等について賠償金が支払われることになるでしょう。なお、損害賠償などいらないという場合でも、放置しておくとさらに被害が拡大するおそれもありますので、できればすぐに病院に行って検査をされることをお勧めします。

 食中毒事件に弁護士が関わることはそれほど多くはありません。ただ、職場の宴会で集団食中毒になり、業務に多大な影響が出た場合などは、損害賠償の範囲について争いになることも考えられます。そのようなケースでは、弁護士に相談して頂ければと思います。

 食中毒事件が起きると、客側が多大な迷惑を被ることはもちろんですが、食中毒を出した飲食店にとっても、営業停止及び多大な金銭負担を負うことで経営が破綻する可能性さえあります。飲食店の皆さんには、とにかく衛生管理に注意して営業をしていただければと思います。

 なお、当事務所の弁護士はそれぞれ1日の休養でほぼ回復し、おかげさまで大事にはならずに済みました。

投稿者:

弁護士 澄川 圭

神奈川県弁護士会(旧横浜弁護士会)川崎支部所属。企業法務、倒産事件、一般民事事件及び家事事件。英語関連の業務(英文契約書等)も取り扱っております。