SDGs(持続可能な開発目標)について

 SDGs(エスディージーズ)とは、2015年9月の国連サミットにおいて全会一致で採択された国際社会全体の目標としての「持続可能な開発目標」です。日本でも、地方自治体や企業において積極的に取り入れられてきており、例えば神奈川県は「SDGs未来都市」及び「自治体SDGsモデル事業」に選定されています。下記の形のカラフルなピンバッジを付けている方を見かけることも増えています。

 SDGsには17の目標がありますが、「1 貧困をなくそう」「4 質の高い教育をみんなに」「5 ジェンダー平等を実現しよう」「8 働きがいも経済成長も」「10 人や国の不平等をなくそう」「16 平和と公正をすべての人に」など、弁護士の活動ともかなり重なるものです。

 SDGsは、様々な組織が連携するための指標となり得るものであり、単独組織ではなし得ない連携活動を構想・設計していくにあたってとても有益なツールと感じています。弁護士や法律事務所の間ではまだまだSDGsの認知度が低い状況ですが、今後は当事務所でもSDGsを踏まえて地域での様々な連携を加速していけないか、色々と検討していきたいと考えています。

KAWASAKI事業承継市場セミナー

平成30年11月19日、川崎市産業振興会館で開催された事業承継のセミナーに参加しました。

特例事業承継税制については、平成35年3月までに特例承継計画を提出しなくてはなりません。今から4年半というと余裕がありそうに思いますが、後継者の発掘・育成まで考えると、かなり厳しい時間制限ともいえます。

事業承継について考え始めなくてはいけない経営者の方々は、是非、定期的に相談できる専門家を作っていただければと思います。普段から依頼している税理士さんがいらっしゃれば、まずはそちらに相談してみると良いでしょう。

当事務所でも、定期的に中小企業経営者の方々が各種専門家と飲食しながら気楽に話せる場を設定できればと計画中です。参加にご興味があれば、お知らせください。

地域での事業承継のサポート

中小企業経営者の高齢化が社会問題となりつつあります。地域の経済を維持するために、地域の関係機関が協力をして事業承継を推進していくことが必要です。

地域の士業としても積極的に事業承継をサポートしていく必要がありますが、事業承継は単独の士業で対応できる話ではなく、士業間の連携が重要になります。また、対象となる事業の規模によっては、サポートする側の士業にも一定の規模(人数)が必要になることがあります。

澄川法律事務所は、2018年1月に事務所移転をすることとなりました。オフィスの面積は旧事務所の約3倍になり、30名程度が入れる会議室を設ける予定です。これに合わせ、新たに2名の司法修習生を採用しており、同月から弁護士として入所する見込です。

地域の事業承継を着実にサポートしていけるように、2018年は当事務所の以下の強みをよりいっそう洗練させる年にできればと思います。

・複数弁護士による対応(より規模の大きい事業承継にも対応)
・英語対応(海外取引のある事業の事業承継にも対応)
・他士業との連携及び情報交換

資金繰りが厳しくても、変な金融を頼るべきではありません

「個人融資掲示板」犯罪の温床に(北海道新聞) – Yahoo!ニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171016-00010000-doshin-soci

私も事業者の端くれとして、経営者の方々の「何とか事業を継続したい」という気持ちは良く分かります。しかし、資金繰りに窮したときに、親族や友人から多額のお金を借りたり、変な金融に手を出したりすべきではありません。通常の金融機関が融資をしてくれないということは、通常は、その会社の事業について将来の見通しが立たないということです。そういう場合はいったん廃業(破産)も含めて検討をすべきです。

私は破産管財人あるいは申立代理人として、会社の破産手続を年に何件も見ます。その内の相当数の経営者が、破産直前に親族や友人(場合によっては従業員)から何百万円もお金を借りていたり、不法な金融業者からお金を借りていたりします。

資金繰りに窮したときには、よほど確実な入金の見通しがない限り、親族・友人・従業員からお金を借りてはいけません。

破産をしたら人生が終わりというわけではありません。その後も人生は続いていきます。最近は人手不足ですから、健康状態に問題がなければ生活費くらいは何とか稼げることが多いでしょう。雇われて給料をもらい、お金を貯めて再起することも可能です。

破産をした場合でも、子どもの学費などでどうしてもまとまったお金が必要になるケースもあります。破産の後数年間は金融機関がお金を貸してくれませんから、こういうときは、親族や友人に頼んで助けてもらうしかありません。

しかし、援助をしてくれる親族や友人も、無制限にお金を貸してくれるものではありません。そうした親族や友人が援助してくれるとすれば、それまでに経営者が誠実に築き上げてきた信頼関係や友情があるからでしょう。

困ったときに助けてくれる親族や友人は、破産しても失われない大切な財産です。その大切な親族や友人のお金を破産寸前の事業につぎ込んで無駄に使ってしまうと、お金を失うだけでなく、築き上げてきた大切な人間関係も破壊されかねません。

また、不法な金融業者については、そもそも回収が困難な状態であると分かっていながら「お金を貸します」と言ってくるわけですから、詐欺であったり、悪質な取立行為をする業者であったりして、決して事業継続の助けにはなりません。手数料と言われて何十万円もだまし取られたり、明日の30万円の支払のために200万円の自動車を持って行かれたりして、結果的には他のまともな債権者(上記のような親族・友人を含む)に多大な迷惑をかけることになります。

資金繰りに窮すると、頭の中は資金繰りのことだけになってしまい、経営者が不合理な行動をしてしまうのもやむを得ない面はあります。ただ、そうした中で、1時間でもとって、弁護士に相談していただければと思います。弁護士も、必ず破産を勧めるわけではありません。より適切な手段があるならそれに向けたアドバイスもします。また、弁護士と話す中で、一時でも冷静になって自らの事業計画を見つめ直せば、自ずと採るべき道も見えてくるかもしれません。

事業継続はもちろん大切なことですが、本来、事業は手段でしかないはずです。最後まで守るべきものは何か、よく考える必要があります。事業をほんの1, 2か月延命させるためだけに、本来なら守れたはずの大切な人間関係まで破壊してしまうのは、本当に残念なことです。