近年、企業の海外展開について、国も支援制度を設けるなどしています。
ただ、海外でのビジネスには、国内とは違ったリスクも多く存在します。海外との取引で頻繁に見受けられるトラブルの原因に、契約書の確認不足が挙げられます。
海外展開の際に、相手先企業の作成した英文契約書について、大して検討もせずにサインしてしまう日本企業が想像以上に多く存在します。しかし、相手が作成した契約書は、当然、相手に有利な内容で作成されています。それをチェックもせずにサインするというのは、ビジネスとしては本来あり得ない行為です。
では、どうすればよいか。
社内に英語が多少できる人がいれば何とかなるかというと、そうではありません。また、一般の翻訳者に依頼して日本語に直せば大丈夫というものでもありません。法律の概念を理解できていなければ、正確には翻訳できないのです。また、法律的なリスクは専門家でないと分からないことがあります。不正確な翻訳を信じ、不十分な法的知識に基づいてサインしてしまっても、それを理由に契約をキャンセルすることは原則としてできません。
ですから、専門の法務部門を持たない企業が海外展開をして、英文契約書にサインする際は、必ず、事前に弁護士に相談をしてチェックを受けてください。弁護士が正確な法律用語を使用して翻訳をした上で、法律上の問題点も含めて助言することができます。契約が成立した後に「思っていたのと違った」と文句を言おうとしても後の祭りとなります。
確かに、弁護士に契約書のチェックを頼めば、相応の費用はかかります。ただ、その費用を惜しむことで、後日その数十倍、数百倍の損失を被る可能性があることを、十分に理解していただきたいのです。どうしても翻訳費用がない場合であっても、少なくとも弁護士に契約書を読んでもらって、助言を受けるべきです。
当事務所は、弁護士・事務職員の全員が英語を使用できますので、比較的低コストかつ迅速に英文契約書の翻訳・解説について対応することができます。英文契約書についてお困りのことがあれば、是非一度ご相談ください。