平成29年8月8日、川崎商工会議所で、川崎市内の行政機関や金融機関等にお集まりいただき、外国人創業支援に関する意見交換会を開催しました。錚々たる皆様にお集まり頂いた中、慣れない司会をさせていただきましたが、とりあえず無事に終えることができ、ほっとしました。(神奈川新聞 9日朝刊に記事が掲載されました)
5年前に弊事務所の英語ウェブサイトを開設して以来、「日本での会社・子会社設立を支援して欲しい」という海外からの問い合わせが相当数寄せられており、この件数は、年を追うごとに増えてきています。小規模な法人設立の業務(及び関連する許認可の業務)は、どちらかというと司法書士や行政書士の領域であり、弁護士が関わるところはあまりありません。それでも、日本に興味をもち日本で経済活動をしたいという方々の助けになればと思い、何件かのサポートを行ってきました。
この際、依頼者からの情報を聴き取り、必要に応じてそれを行政書士や司法書士につなげて会社設立のサポートをするのですが、弁護士としての業務というよりはむしろ通訳や翻訳(ほぼボランティア)に手間を取られることも多かったため、正直なところ私にとってはペイしない業務でした。それでも、日本が好きで日本で起業したいという外国人と触れあい、彼らのビジネスに関わったことは非常に興味深い経験でしたし、酒類や化粧品など専門性の高い分野で活躍されている他士業の方々と一緒に仕事できたことも、貴重な財産となりました。
とはいえ、あまりこの分野に時間を割きすぎると本来の業務に影響が及んでしまいます。そこで、「依頼者と直接英語でやり取りできる士業でネットワークを作りたい」という気持ちが強くなり、数年前から色々な知り合いに「英語ができる士業の方を知りませんか」と尋ねるなどしてきました。その結果、数年かけて、英語で起業に関わる業務をされている各士業の方々とつながりができました。
今年3月に、川崎商工会議所において外国人創業支援研究会が発足し、外国人向けのウェブサイト(https://onestop-kawasaki.com/)も作成中です。今後、関係諸機関と協力をし、一件でも多く優良な企業を川崎に誘致して、川崎地域の発展に少しでも役立つことができればと考えています。
※上記の外国人向けサービスはワンストップサービスを目指すものですが、弁護士法及び弁護士職務基本規定の関係で、弁護士が事件を受任して報酬が発生するような場合は依頼者と弁護士の間の個別契約になります。(もっとも、今回の仕組みでは弁護士が受任し報酬が発生することはあまり予定されていません。)